筋肉痛を引き起こす原因とされ、筋肥大効果の高いとされるエキセントリック収縮=伸張性収縮の特徴とそれを応用したトレーニング方法について解説します。
■筋肉痛の原因となるエキセントリック収縮
エキセントリック収縮=伸張性収縮とは、文字通り筋繊維が伸ばされながら力を発揮する時の収縮で、筋肉痛の主な原因となる動作とされています。具体的には、ウエイトを重力に耐えながらゆっくりと下ろす時などに発生し、ウエイトを挙上する時の短縮製収縮(コンセントリック収縮)と正反対の動作になります。
上の写真のような、ベンチプレスのバーベルの重さに耐えながらゆっくりとバーを下ろす動作がその典型例です。
なお、筋肉痛のメカニズム自体は、現在でもまだ完全に解明されていませんが、エキセントリック収縮が筋肉痛の原因になることは経験上知られており、筋肥大の効果の高い収縮方法であると推測されています。
■伸張性収縮を応用したネガティブトレーニング
このエキセントリック収縮=伸張性収縮を応用したトレーニング方法として、「ネガティブトレーニング法」が広く知られています。
具体的な方法は、通常のセット終盤で筋力を使い果たし自力で挙上ができなくなった状態から、補助者によってウエイトを挙上し(または反動を使って挙上し)、できる限りウエイトをゆっくりと下ろすことで筋肉に効かせる方法です。多くの場合、セット終盤の1~3レップに導入されます。
■ネガティブトレーニングの動画
こちらが、典型的なベンチプレスのネガティブトレーニングの様子です。かなり苦しいですが、その分、効果は絶大です。
ネガティブトレーニングは全身のほぼ全ての筋肉部位に応用が可能です。こちらの動画はエキセントリック収縮で効かせることをメインにしたバーベルカールの様子です。