三角筋側部に効果的なサイドレイズは、肩幅を広くするための代表的な筋トレ種目ですが、使う器具ややり方によっていくつかのバリエーションがあります。そのやり方・フォームのコツや回数重量設定のポイントを解説します。
■サイドレイズが効果のある筋肉部位
サイドレイズは「腕を横に上げる作用」のある三角筋側部(中部)を集中的に鍛えることのできる筋トレ種目です。三角筋側部は、正面から見たときの肩幅に直接的に影響するので、1cmでも筋肥大すると、かなりボリュームを感じることができます。
■ショルダープレスとの順番
よくある質問が「ショルダープレスとサイドレイズとどちらを先にやるべきか」というものがありますが、結論から言えば、ショルダープレス→サイドレイズの順番で行ってください。
ショルダープレスは三角筋だけでなく上腕三頭筋も使用する複合関節種目(コンパウンド種目)で高重量が扱えますので、単関節運動(アイソレーション種目)で低重量で行うサイドレイズよりも先に行うのが筋トレの基本です。
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■サイドレイズの重量回数設定
サイドレイズは体積の小さな三角筋側部(中部)を集中的にターゲットにしたトレーニングです。高重量・低反復回数で鍛えることは、よほど三角筋が発達していない限りは怪我のリスクのほうが高くなります。
反動を使わずに、しっかりとコントロールして10~15回の反復動作で限界がくるような回数重量設定で行うのが普通です。
■僧帽筋へ刺激を逃がさない
三角筋は、背筋群の一つである僧帽筋と隣接しており、特に三角筋後部が強い連動性を持っています。このため、サイドレイズにおいて、状態をのけぞらせ肩甲骨を寄せる動作=背筋群を使ったチーティング動作を行うと、せっかくの刺激や負荷の多くは僧帽筋へ逃げてしまいます。
サイドレイズでは、状態を垂直に保ち、肩甲骨を寄せないような意識で行うことがフォームにおける重要なコツです。
それでは、次の項目ではサイドレイズのバリエーションとそのやり方を動画をまじえてご紹介していきます。
■スタンディングダンベルサイドレイズ
こちらが最もスタンダードなサイドレイズであるスタンディングダンベルサイドレイズです。三角筋は体幹の筋肉群と連動しやすいので、反動を極力使わないようにすることがポイントです。この種目の場合、少しでも膝の屈伸を使わないといけない重量設定だと重すぎます。反動を使うと刺激が僧帽筋に逃げてしまいますので注意が必要です。
■シーテッドダンベルサイドレイズ
上記のスタンディングダンベルサイドレイズの反動を使えないようにしたバリエーションが、ベンチなどに座って行うシーテッドダンベルサイドレイズです。膝の屈伸が使えない分、無理な重量設定で行うと腰椎に負担がかかりますので気をつけてください。
■ケーブルサイドレイズ
ケーブルマシンを使ったケーブルサイドレイズは動作の間、常に一定の負荷がかかり続けるのが特徴です。このため、最も弱いポジションでも動作が行える重量設定で、じっくりと確実に鍛える必要があります。
■チューブサイドレイズ
トレーニングチューブを使って自宅でも簡単に三角筋側部を鍛えられるのがチューブサイドレイズです。あまり負荷の高いトレーニングではありませんので、パイクプッシュアップなど三角筋の自重トレーニングの仕上げにおすすめです。
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