■有酸素運動より筋トレ
●運動してない時もカロリー消費が起こる
ダイエットの運動として有酸素運動か筋トレのどちらがよいのか?というのはよくある疑問ですが、スポーツ科学的に結論すると、はるかに筋トレのほうがダイエットに有効です。
有酸素運動は酸素を消費して長時間の運動を続けます。一方、筋トレは筋肉内のグリコーゲンを消費する短時間の無酸素運動です。一回あたりのダイエットに適切な運動カロリーを消費するために必要な時間は、有酸素運動は筋トレの3倍の時間が必要とされています。このことから、筋トレのほうが時間的にはるかに効率的です。
また、有酸素運動は運動をしていない時はカロリー消費が発生しません。一方、筋トレをすると筋肉痛になり、その筋肉痛を回復(新陳代謝)させるために、運動をしていない時や寝ている間もカロリー消費が発生し続けます。この観点からも、はるかに筋トレのほうがダイエットに有効なことがおわかりいただけるでしょう。
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【筋トレVS有酸素運動】どちらがダイエットに効果的かを比較考察
また、ダイエット筋トレに有酸素運動を組み合わせる場合の理想的な方法を下記の記事にまとめました。
■ムキムキにならない方法
●ターゲットにする筋肉の種類を適切にする
よくある誤解に「筋トレをするとムキムキになる」という事があります。結論から言えば、筋トレのターゲットにする筋肉の種類を適切にすれば、絶対にムキムキになることはありません。
筋肉には二種類あり、一つは鍛えると筋肥大する「瞬発筋・速筋」、もう一つは鍛えても筋肥大せず筋密度が上がるだけの「持久筋・遅筋」です。ダイエット筋トレでは筋肥大しない「持久筋・遅筋」のみをターゲットにしていきます。
具体的には全ての筋トレセットを、30回の反復動作で限界がくるような、軽く持久的な負荷設定にします。この設定ですと、筋肥大する速筋が運動に関与することはないので、ムキムキにならずに細くてしなやかな、美しい女性的な身体作りが可能になります。
なお、持久筋は筋肥大しませんが筋密度は上がりますので、この筋肉をターゲットに筋トレをしていけば「基礎代謝の高い痩せやすく太りにくい体質」になります。リバウンド防止の観点からも最適です。
■ダイエット筋トレの効果が出る期間
●きちんとやれば3ヶ月であきらかに効果が出る
筆者はこれまで、数多くの女性ダイエット会員のトレーニング・食事指導もしてきましたが、ダイエットの効果が出る期間は、本人が効果を実感できるまでおよそ2週間、周りの人が「細くなったね・痩せたね」と気づくまで約3ヶ月が標準的な期間です。
3ヶ月というと、少し長いように感じるかもしれませんが、自分で効果が実感できるようになる2週間を超えるとどんどん楽しくなって、あっという間に3ヶ月が経ちますので、まずは2週間トレーニングと食事制限をチャレンジしてみてください。
■体重を指標にしてはいけない理由
●痩せたのに体重が増えることもありうる
筋トレをして筋密度を上げ、「太りにくく痩せやすい」基礎代謝の高い身体作りのなかでダイエットをして行くのが筋トレダイエットの基本的な考え方です。上の図は、筋トレダイエット前のぽっちゃり体型と筋トレダイエット後のスリム体型を模式的な図に表現したものです。
筋肉の太さは同じですが、筋密度が高く脂肪の少ない状態が右の「スリム体型」で、この状態では筋肉は脂肪の3倍の重さがあります。また、左の「ぽっちゃり体型」では筋肉は「霜降り肉状態」なので、その重さは脂肪の2倍強です。
もう、おわかりですよね。健康的な体重はダイエットの指標にはなりません。下記の記事では、この理論を詳しく解説するとともに、体重を指標した間違ったダイエットに潜む罠や危険性についてもご紹介しています。
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【筋トレダイエットと体重増加】体重を指標にしてはいけない理由を詳しく解説
■ダイエット筋トレの呼吸法
●鼻から息を吸って腹式呼吸をする
ダイエットには無酸素運動の筋トレが有効なことはすでに説明しましたが、どうせ運動をするのならば呼吸法をマスターして有酸素運動の効果もダイエット筋トレに取り入れたいものです。
筋トレの呼吸法の基本は、力を入れる時に息を吐き、戻る時に息を吸うのが基本ですが、これをもう少し意識して「鼻から息を吸い、口から息を吐く」ようにすると換気率が上がり、筋トレの動作のなかでも有酸素運動の効果が得られるようになります。
ダイエット筋トレの腹式呼吸の方法に関しては、下記の記事で詳しく解説しています。
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【ダイエット筋トレの呼吸法】腹式呼吸で有酸素運動の効果も加える
■ダイエット効果の高い時間帯
●理想的な時間帯は19:00~20:00
ダイエット筋トレをするのに適した時間帯はあるのでしょうか?
答えは、ずばり夕食後19:00~20:00です。夕食を食べて血糖値が上がるとインシュリンが分泌され、副交感神経が優位になる「休息モード」になります。この休息モード中に脂肪は蓄えられるので、睡眠までに筋トレをしていったん交感神経優位の「活動モード」になり、代謝を上げておくのが痩せるコツです。
かといって、あまり遅くに筋トレをすると、活動モードから休息・睡眠モードに切り替えが上手くいかず睡眠不足になってしまうリスクもあります。遅くとも21:00までには筋トレを終了しましょう。そして、筋トレが終わったら上手に睡眠モードに身体を誘導してください。下記の記事は、寝る前の筋トレ後にやるべきことをまとめたものです。あわせて、ご参照ください。
▼関連記事
【寝る前の筋トレ後にすること】自律神経の作用を考慮した3つの行動
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■交感神経を高めて効果倍増
●身体を活動モードにする方法をご紹介
先の項目でも少し触れましたが、人間には太古の昔から「活動モードになるホルモン」と「休息モードになるホルモン」があります。もちろん、前者の分泌が盛んな時に筋トレをすればカロリー消費量も高くダイエットに効果的です。一方、後者の分泌が優位な時に筋トレをしてもダイエット効果はあまりあがりません。
ダイエット筋トレの前に、交感神経を高めるために手軽な方法が心身の両面から交感神経を刺激することです。その具体的な方法が音楽を聴きながら(心のスイッチ)ストレッチをする(身体のスイッチ)というものです。もちろん、音楽はアップテンポなものをチョイスしましょう。
●交感神経を高める音楽プレーヤー
人間は太古の昔から、音楽を聴くことにより自律神経をコントロールしてきました。筋トレ時には、アップテンポな音楽を聴くことで、自律神経が運動に適した活動モードである「交感神経優位」の状態になります。音楽プレーヤーは筋トレの効率を上げるために優れたグッズの一つです。
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■自宅筋トレの種類とプログラム
まず、はじめに今回ご紹介するダイエット筋トレプログラムに組み込んだ筋トレの種類をご説明します。最低限の器具が必要なものもありますので、あわせてリーズナブルでおすすめの器具類もご紹介します。
●自重トレーニング
器具なしで行えてリーズナブルなトレーニング方法が自分の体重を負荷に使う「自重トレーニング」です。とくに道具を用意する必要はありませんが、腕立て伏せ系の種目で手首の怪我予防に下記のようなプッシュアップバーがあれば便利です。
▼おすすめのプッシュアップバー
【アクティブウィナー(ActiveWinner)プッシュアップバー】おすすめの理由と使い方|滑り止めと角度が最適
●チューブトレーニング
自重トレーニングの仕上げや追い込みに最適なトレーニング方法がトレーニングチューブを使ったチューブトレーニングです。下記のような、強さの違う複数がセットになったものを用意すると便利です。
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【おすすめトレーニングチューブ】単品で揃えるよりセット購入がお得|自重トレの仕上げに最適
なお、下記のような手軽なエクササイズバンドも人気で、なかでも肌に優しい天然ゴム製が女性にはおすすめです。
【エクササイズバンドトレーニング】全身を部位別にダイエットする使い方とおすすめセットをご紹介
●バランスボール筋トレ
体力に自信のない人でも、バランスボールの反発力を利用すれば簡単に色々な筋トレを行うことができます。用意するのは、下記のような標準の直径60~65cmのもので、安全性の高いブランド製アンチバーストタイプがよいでしょう。
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【おすすめバランスボールと選び方】65~55cm各メーカー品とノンバースト仕様品のご紹介
●ダンベル筋トレ
自宅で本格的に全身を鍛えてダイエットすることのできるトレーニング方法がダンベルトレーニングです。ダイエット筋トレではそれほど重い重量は必要ありませんので、こちらのようなアーミーダンベルが錆を気にすることもなく、転がることもないのでおすすめです。
当ジムで実際に使用しているアーミーダンベルを分解撮影し、その構造と重量の組み方や使い方を詳しく解説したのが下記の記事です。是非ご一読ください。
▼関連記事
【女性と初心者におすすめのアーミーダンベル】重さが変えられ錆びない転がらない優れもの
●トレーニングプログラムの組み方
トレーニングの種類をご理解していただいたので、いよいよ次の項目からは具体的なダイエット筋トレプログラムのご紹介をしていきます。
その前に、プログラムの組み方の考え方をご説明します。筋トレをして、その新陳代謝カロリーを利用するのがダイエット筋トレです。筋肉は一度鍛えると新陳代謝して回復するのに72時間かかります。
ですので、常に新陳代謝のカロリー消費が高い状態を保つためには、全身を毎日筋トレするのではなく、全身を部位ごとに分割し、一週間をかけて毎日違う部位をローテションで筋トレしていくのが最効率となります。
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■運動が苦手な人むき体幹トレーニング
●基本的な体幹トレーニングメニューで運動に慣れる
具体的な一週間のダイエット筋トレプログラムをご紹介していく前に、運動が苦手・筋トレをしたことがないという方のために、おすすめのトレーニングステップをご紹介します。
ご紹介するのは「体幹トレーニング」です。体幹トレーニングは、身体を持ち上げたり、ダンベルを持ち上げたりせずに、決められた簡単な体勢を維持するだけで効果のあるトレーニング方法なので、とにかく運動が苦手という方でもしっかりとした効果を得ることができます。まずは、体幹トレーニングで運動に慣れ、その後にダイエット筋トレに進んでいきましょう。
・体幹トレーニングの効果とは
体幹トレーニングで鍛える筋肉は、普通の筋トレとは違い「体幹=胴体部分」のインナーマッスルです。通常の筋トレで鍛える筋肉はアウターマッスルと呼ばれる表層の筋肉ですが、体幹トレーニングではさらに深層にある内部の筋肉を鍛えていきます。
インナーマッスルは鍛えても筋肥大せず、筋密度が上がる性質があります。このため、①基礎代謝が上がり太りにくく痩せやすい体質になる、②体幹(とくに腹周りが引き締まる)、③背すじが真っ直ぐになり美しい姿勢になる等の効果があります。
それでは、基本的な3つ体幹トレーニングメニューのやり方とセットの目安をご紹介しますので、①~③の三種目全てを一日おきに行って、まずは基礎的な身体つくりをしていきましょう。
・基本体幹トレーニングメニュー①フロントプランク
まず、最初の種目が体幹前面に効果のあるフロントプランクです。肩の真下で肘をつき、そのまま身体を真っ直ぐに持ち上げて静止してください。はじめは15秒程度から始め、最終的には60秒静止を目指しましょう。2~3セットを目安に行なってください。
・基本体幹トレーニングメニュー②サイドプランク
次に、体幹側面に効果の高いサイドプランクをご紹介します。こちらも、肘を肩の真下に置き、両足を重ねて身体を持ち上げて静止します。この時に腰を持ち上げすぎず、体幹が一直線の状態を保つのが理想です。フロントプランクと同じく、はじめは15秒程度から始め、最終的には60秒静止を目指しましょう。2~3セットを目安に行なってください。
・基本体幹トレーニングメニュー③ダイアゴナルバランス
最後の種目が、体幹背面に効果のあるダイアゴナルバランスです。この種目は、手足を上げる動作ではなく手足を保持する動作のなかで体幹を鍛えることが目的です。ですので、手足を水平まで上げたら、意識を集中して5秒前後完全に静止してください。左右あわせて5~10回の反復動作で2~3が目安です。
体幹トレーニングで体幹インナーマッスルを鍛えて筋密度を上げると、それだけで「痩せやすく太りにくい」体質になることも可能です。
それでは、次の項目からは、一歩進んで、より積極的に筋肉を動かす「筋トレ」のなかでもダイエットにおすすめのダイエット筋トレメニューを、理想的なプログラムの組み方とともにご紹介していきます。
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■ダイエット筋トレは毎日やる
●全身を部位分割してローテーションする
ダイエット筋トレは常に代謝の高い状態を保つほうが効率的なので、できることなら毎日行うのがベストです。ただし、一つの筋肉は筋トレをすると回復するのに72時間かかり、回復前に負荷を与えると怪我の原因になってしまいます。
このため、全身の筋肉を動きのグループ別に分け、ローテーションをしながら毎日筋トレをしていくのがもっとも効率的になります。具体的には以下の通りです。
●月曜日:胸を中心にした押す筋肉グループ
●火曜日:腰まわりの筋肉グループ
●水曜日:下半身の筋肉グループ
●木曜日:腹まわりの筋肉グループ
●金曜日:背中を中心にした引く筋肉グループ
●土曜日:休養日または有酸素運動
●日曜日;休養日または有酸素運動
それでは、次の項目からは、月曜日から金曜日までの具体的なダイエット筋トレプログラムをご紹介します。
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■月曜日の筋トレメニュー
●胸筋を中心にバストアップ筋トレの日
月曜日は胸筋を中心にバストアップの日です。具体的なトレーニング方法とセット数は以下の通りです。
・胸筋の基本トレーニング(膝つき腕立て伏せorダンベルプレス)
※こちらは膝つき腕立て伏せの模範的な動画です。
※こちらはダンベルプレスの模範的な動画です。
まずは、こちらの女性でも簡単にできる「膝つき腕立て伏せ」または「ダンベルプレス」をしましょう。押すときに息を吐くようにするのがポイントです。30回×2セットを行なってください。
▼関連記事
【膝つき腕立て伏せ】男女別・目的別・フォーム別に効果のある部位や回数設定を解説
・胸筋の追い込みトレーニング(チューブプレス)
次に、こちらのチューブプレスで胸筋を追い込みます。こちらも30回×2セットを行なってください。
・胸筋の仕上げトレーニング(バランスボールorダンベルバタフライ)
※こちらはバランスボールバタフライの模範的な動画です。
※こちらはダンベルバタフライの模範的な動画です。
胸筋トレーニングの仕上げに最適なのがバランスボールまたはダンベルのバタフライです。ギュッと胸筋を縮めるイメージをしましょう。30回×1セットを行なってください。
・二の腕の引き締め(チューブorダンベルフレンチプレス)
※こちらはチューブフレンチプレスの模範的な動画です。
※こちらはダンベルフレンチプレスの模範的な動画です。
月曜日の最後に、チューブまたはダンベルを使ったフレンチプレスで上腕三頭筋(腕の裏側の筋肉)を引き締めます。30回×2セットを行なってください。
★月曜日のダイエット筋トレまとめ
・膝つき腕立て伏せorダンベルプレスを2セット
・チューブプレスを2セット
・バランスボールorダンベルバタフライを1セット
・チューブorダンベルフレンチプレスを2セット
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■火曜日の筋トレメニュー
●背筋下部・腰周りの引き締めの日
火曜日は少しトレーニング量を抑えつつ背筋下部・脊柱起立背筋の筋トレをして腰周りを引き締めます。
・背筋下部・脊柱起立背筋のトレーニング(バックエクステンション)
おすすめの種目がこちらのバックエクステンションです。手と足をあげたポジションで一瞬静止するようにするとさらに効果的です。30回×3セット行ないます。
また、日によってはバランスボールを使って刺激を変えるのも効果的です。
★火曜日のダイエット筋トレまとめ
自重orバランスボールバックエクステンションを3セット
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■水曜日の筋トレメニュー
下半身の筋トレ・ヒップアップの日
水曜日はややハードに下半身の日です。太ももを引き締めるとともに、ヒップアップでお尻から大腿二頭筋(太ももの裏側の筋肉)を鍛えていきます。
・下半身の基本トレーニング(スクワットorダンベルスクワット)
※こちらは自重スクワットの模範的な動画です。
※こちらはダンベルスクワットの模範的な動画です。
下半身トレーニングの基本となるのがスクワットです。胸を張り、やや上を見て斜め後に座るようなイメージで行ってください。負荷が足らない場合はダンベルで負荷を加えると効果的です。30回×2セットを行いましょう。
・ヒップアップトレーニング(ブルガリアンスクワット)
お尻から太ももの裏にかけてのヒップアップに非常に効果的なトレーニングがブルガリアンスクワットです。片足15ずつ×1セットを行なってください。
・太ももの引き締めトレーニング(チューブレッグプレス)
太ももの引き締めの仕上げ種目に最適なのが、こちらのようなチューブを使ったレッグプレスです。片足20回ずつ×1セットを行なってください。
・ヒップラインの仕上げトレーニング(バランスボールレッグカール)
ヒップラインの仕上げ種目としておすすめなのがバランスボールを使ったレッグカールです。30回×1セットを行なってください。
★水曜日のダイエット筋トレまとめ
・自重orダンベルスクワットを2セット
・ブルガリアンスクワットを1セット
・レッグプレスを1セット
・レッグカールを1セット
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■木曜日の筋トレメニュー
●腹筋の筋トレ・腹周りの引き締めの日
水曜日はハードに下半身を鍛えたので、木曜日はトレーニング量を少し減らして、お腹周りの引き締めだけに集中しましょう。
・腹筋の基本トレーニング(クランチ&ツイスト)
お腹周りの引き締めに最適なのが、こちらの動画のようなクランチ&ツイストです。身体を起こしながら息を吐くのがポイントです。30回×3~5セットを行います。
なお、腹筋が苦手な方はこちらの動画のようにバランスボールを使ったクランチがおすすめです。バランスボールの反発力が動作を補助してくれるので簡単ですよ。
★木曜日のダイエット筋トレまとめ
・クランチ&ツイストまたはバランスボールクランチを3~5セット
▼アスリート執筆記事
【女性が腹筋を綺麗に割る筋トレメニュー】具体的な鍛え方と食事方法を女子ビルダーが解説
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■金曜日の筋トレメニュー
●背筋上部の筋トレ・美姿勢の日
一週間のしめくくりとなる金曜日は、背筋上部のトレーニングで美姿勢を作っていきます。
・背筋上部の基本トレーニング(ダンベルorチューブローイング)
※こちらはダンベルローイングの模範的な動画です。
※こちらはチューブローイングの模範的な動画です。
背中上部の引き締めに効果的なのがローイング系種目です。この動作にはどうしても器具類が必要になってきますので、動画のようなダンベルローイングまたはチューブローイングで効かせていきます。30回×3~5セットを行ってください。
また、ダンベルやトレーニングチューブがない方は、机を使った斜め懸垂で代用することも可能です。
▼関連記事
【斜め懸垂】自宅での効果的なやり方|適切な負荷回数設定やおすすめ器具と机やタオルの流用
上半身最大の筋肉群である背筋を鍛えることは、ダイエット筋トレでとても重要なことです。その重要性や詳細な自宅背筋トレーニングについてまとめたのが下記の記事です。
▼関連記事
【背筋の筋トレがダイエットに有効な理由】自宅でできる女性むきのメニューも厳選してご紹介
★金曜日のダイエット筋トレまとめ
ダンベルorチューブローイングを3~5セット
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■土日は有酸素運動または休養を
●おすすめの有酸素運動
なお、土曜日と日曜日はダイエット筋トレはお休みです。筋肉は鍛えるだけでなく、休息させることも大切です。次の一週間にむけてしっかりと筋肉を休ませましょう。
それでも、何か運動をしたいという人には、筋肉への負担が少ない有酸素運動がおすすめです。自宅でもできるおすすめの有酸素運動を3つご紹介します。
●一番簡単なウォーキング
もっとも手軽で簡単な有酸素運動がウォーキングです。ジョギングは下半身の筋肉にそれなりの負荷がかかってしまうので、ダイエット筋トレ中は避けたほうが無難ですが、少し運動をしたいという方は、近所を散歩がてら、30分以上の軽くて連続したウォーキングを行いましょう。
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●ゆっくり代謝を高めるサイクリング
サイクリングも筋肉への負担が少ない有酸素運動です。ゆっくりとした速度で、休日の景色を楽しみながらサイクリングをするとよいでしょう。
●効率なら縄跳びが一番
効率的に有酸素運動をしたいのならば、縄跳びが最適です。10分ほどの連続運動で十分な効果があります。なお、室内で縄跳びをするのなら、下記のようなエアー縄跳びタイプが床が傷つかないのでおすすめです。
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【新発想のなわとび】床を傷つけず室内でできるエアー縄跳び|自宅ダイエットに最適
●有酸素運動のマストアイテム
ダイエットの基本中の基本となるのは、「自分が1日にどれだけ歩いてどれだけカロリーを消費しているか」ということを把握することです。
1日の消費カロリーのうち「基礎代謝カロリー」は性別・年齢・身長・体重でおおよその基準は推測できますが、「運動カロリー」については、デスクワークなのか立ち仕事なのか、また1日に仕事や通勤などでどれくらい歩くか(動くか)、ということで全く数値は違います。
そこで、おすすめなのが筆者も愛用しているフィットネスウォッチです。睡眠中から仕事中からプライベートタイムまで、24時間心拍数と歩数をモニターし、リアルタイムでカロリーの消費量を知らせてくれます。
また、登録した個人プロフィール(年齢・性別・身長・体重)から算出した理想的な1日の歩数と運動カロリー、一週間のエクササイズ量などを提案してくれ、とても便利です。
自分自身のカロリー消費量を知らずにダイエットに臨むのは、ある意味、やみくもなダイエットとも言えます。おすすめのフィットネスウォッチ(心拍数計&カロリー計算機)については、下記の記事でくわしくご紹介していますので、是非ご参照ください。
▼関連記事
【スント(SUUNTO)フィットネスウォッチ】3FITNESSの実際の使用感と個人的口コミ評価
●疲れている時は無理をせずに
お仕事や家事などで疲れているときは、無理に土日に運動をする必要はありません。一週間のダイエット筋トレで筋肉痛になっていますので、筋トレをしなくても筋肉は新陳代謝をしており、何もしなくても十分にカロリー消費は高い状態です。しっかりと休養して、継続していくことがダイエットでもっとも肝心なことです。
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■筋トレ女子向きメニュー紹介
●本格的に鍛えたい女性向きの3つのハード筋トレ
ダイエット筋トレメニュー紹介の最後に、いわゆる「筋トレ女子」と呼ばれるような本格的に鍛えていきたい女性向きのハードメニューを上半身・腹筋・下半身からそれぞれ一つずつご紹介します。もちろん、ハードな筋トレですが、「20回前後の反復で限界がくる設定」で行えば、ボディービルダーのようなムキムキの身体つきにはなりませんのでご安心ください。
・上半身|ダンベルプッシュアップロー
まず、最初にご紹介するのが腕立て伏せとダンベルローイングを融合させたダンベルプッシュアップローです。上半身の押す筋肉グループと引く筋肉グループを同時に強く鍛えられるハードな筋トレ種目です。
・腹筋|ドラゴンフラッグ
次にご紹介するのが、「最強の腹筋トレーニング」と呼ばれるドラゴンフラッグの難易度を女性向に少し下げたトレーニング種目です。それでも、かなり難易度の高いトレーニングになりますので、挑戦したい方は下記の記事でコツをご一読ください。これができると、まさに「筋トレ女子」という感じでかっこいいですね。
・下半身|シシースクワット
最後に、下半身に強度の高い刺激を与えられるシシースクワットをご紹介します。慣れるまでは柱などにつかまって行い、動画のように完全にできるようになったら、次は胸にダンベルを抱えて強度を上げていきましょう。
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■ジム筋トレダイエットのすすめ
●女性トップアスリートによる解説
自宅筋トレに慣れてきたら、ワンランク上の身体つくりのためには、やはりジムでの本格的なトレーニングがおすすめです。下記の筋トレ専門サイトでは、女性トップアスリートによるノウハウ記事を公開しています。是非、ご活用ください。
ミスボディーフィットネストップ選手MIKIKO様(オールJAPAN3位)執筆のノウハウ記事はこちら
女子ボディービルダートップ選手YOKO様(全日本クラス別3位)執筆のノウハウ記事はこちら
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■筋トレ初心者向きの基礎メニュー
●週二回からはじめる全身メニュー
ここまでは、本格的な女性向け自宅ダイエット筋トレのメニューとプログラムをご紹介してきましたが、筋トレ経験のない方にとってはややハードな内容になっています。まずは、筋トレダイエットになれるためにも、負担の少ない下記のメニューを週二回(2~3日の間隔を開けて)行ってみましょう。
①~④の種目を順番にこなし、体力に合わせて2~5ローテーションを行ってください。
①二の腕に効果のある膝つき腕立て伏せ
まず1セット目は、バストアップと二の腕引き締めに効果のある膝つき腕立て伏せです。身体を押し上げながら口から息を吐き、身体を下ろしながら鼻から息を吸ってください。1セットの目安は20回です。
②背中の引き締めと美姿勢作りにバックエクステンション
腹ばいの状態から、ゆっくりと手足を床から浮かせていきます。できるかぎり手足を遠くへ真っ直ぐ伸ばすのが効果を高めるためのコツです。息を口から吐きながら手足を上げ、手足を下げながら鼻から息を吸ってください。1セットの目安は20回です。
③ヒップアップと太もも引き締めに椅子スクワット
椅子スクワットは、椅子に座る動作のなかで自然と正しいフォームでスクワットができる初心者向け種目です。目線を上げ、手を前に出すことで効果的なフォームになります。立ち上がりながら口から息を吸い、座りながら鼻から息を吸ってください。1セットの目安は20回です。
④下腹ぽっこりを引き締めるリバースクランチ
リバースクランチは、腹筋運動が苦手な方でも効率的に下腹部を鍛えられる種目です。足を上げたままの状態で腰を浮かせて戻す動作を繰り返します。足を一番高く上げた時に息を吐ききることで、腹筋群が完全収縮して効果が倍増します。1セットの目安は20回です。
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■40代女性のダイエット筋トレ
●代謝を高めて継続することが最大の目標
40代になると、若い頃と違い基礎代謝が落ちてきます。それは、筋肉の回復速度だけでなく、関節や靭帯においても同様またはそれ以上です。40代以降のダイエット筋トレのポイントは、落ちてくる基礎代謝を高めるために「とにかく筋トレを継続する」ことを最重要に考える必要があります。
週三回ほどの低頻度で筋トレを継続し、身体への負担を抑えつつも常に新陳代謝エネルギーが発生する状態を維持し、少しずつでも筋密度を高めて基礎代謝の高い身体を作るのが最適です。
このために、大切なことが「関節と靭帯の保護」になります。40代以降は、関節や靭帯を痛めると若い頃に比べて数倍の回復期間が必要になってしまいます。関節や靭帯を痛めてしまっては、筋トレを継続することが困難ですので、40代のダイエット筋トレでは関節と靭帯に負担の少ないトレーニング種目で全体のプログラムを組み立てなければいけません。
40代のダイエット筋トレの具体的なメニュー・プログラムについては下記の記事で詳しく解説していますので、是非ご一読ください。
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【アラフォー女性の自宅筋トレ】40代主婦が実際に痩せた当ジムのメニュー
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■女性向け筋トレ種目一覧
●自重・体幹&チューブ&バランスボール筋トレ中心にご紹介
本記事では、初心者の女性がダイエット筋トレを実践しやすいように、月曜日から金曜日までの筋トレメニューを厳選し、具体的にプログラムしてご紹介してきましたが、筋トレの種目はまだまだたくさんあります。今回ご紹介しきれなかった種目から、女性のダイエット筋トレに向いているチューブ&ダンベル筋トレの動画つき個別解説記事を下記に一覧リンクしておきますので、さらに多くの筋トレを試したい方は、是非ご活用ください。
●チューブトレーニング
胸のトレーニング
チューブチェストプレス
チューブチェストフライ
肩のトレーニング
チューブショルダープレス
チューブサイドレイズ
二の腕トレーニング
チューブキックバック
チューブカール
背中のトレーニング
チューブローイング
チューブラットプル
チューブデッドリフト
チューブリバースフライ
お腹のトレーニング
チューブクランチ
チューブサイドベンド
太もものトレーニング
チューブレッグプレス
チューブバッグレッグリフト
チューブアダクション
●ダンベルダイエット
胸のトレーニング
ダンベルプレス
ダンベルフライ
ダンベルプルオーバー
肩のトレーニング
ダンベルショルダープレス
ダンベルサイドレイズ
ダンベルリアラテラル
二の腕のトレーニング
ダンベルキックバック
ダンベルカール
背中のトレーニング
ダンベルローイング
ダンベルデッドリフト
ダンベルシュラッグ
お腹のトレーニング
ダンベルクランチ
太もものトレーニング
ダンベルスクワット
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■ダイエットストレッチのすすめ
●股関節インナーマッスルの柔軟性を高める
ダイエット筋トレとあわせて行いたいのがダイエットストレッチです。なかでも、股関節周辺のインナーマッスルの柔軟性を高めるとダイエット効果も高まると言われています。
筋肉は加齢とともに硬く柔軟性を失っていきますが、とくに股関節周辺の筋肉から老化が始まるとされています。股関節周辺の筋肉群が硬化すると、歩く時に足が上がらなくなったり、骨盤が歪んで内臓の働きが弱くなると言われています。
逆に、股関節周辺のインナーマッスルをストレッチして柔らかくすると、足がよく上がり消費カロリーが上昇するだけでなく、骨盤が正常な位置に近づき内臓代謝もよくなります。
股関節周辺のインナーマッスルのなかでも重要なのが腸腰筋群と内転筋群です。腸腰筋群は「足を前後に動かす」働きを持ち、内転筋群は「足を左右に動かす」働きを持っています。そして、この二つの筋肉群が連動すると「足を斜めに捻る」動きを生みます。
この「前後方向」「左右方向」「斜め捻り」の三方向それぞれに最適なストレッチ方法をまとめたのが下記の記事です。ぜひ、ご覧になりダイエット筋トレの効果を倍増してください。
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■ダイエットの食事メニュー
●高タンパク質低カロリーが基本
ダイエット筋トレはトレーニングによって筋肉痛を起こし、それを回復させるときの新陳代謝の消費カロリーを利用するダイエット方法であることは何度か述べました。
この基本的な考え方は食事メニューに関しても一貫してください。つまり、筋肉の新陳代謝の材料となるタンパク質はしっかりと摂りましょう。タンパク質不足になると新陳代謝が停滞し、思うようにダイエット効果がでなくなります。
なお、タンパク質食品として代表的なものが、肉類、魚介類、乳製品、大豆製品です。
女性の場合、一日あたりに必要なタンパク質食品はおおよそ300~400gです。肉類などは太りやすいイメージがありますが、それは肉類に含まれる脂質のカロリーが高いことからくる誤解です。
皮なしのむね肉など、低脂質の肉類ですと300gあたり300kcalしかありません。タンパク質はしっかり摂り、余分な炭水化物や脂質を抑えてカロリーコントロールをしましょう。
●ダイエットに人気のMCTオイル
最近、ダイエットに効果が高いと人気なのがMCTオイルです。MCTオイルとは中鎖脂肪酸(medium chain Triglycerides)のことで、分子構造が通常の油より短いため、エネルギーになりやすく、運動と組み合わせれば体脂肪燃焼の引き金にもなると言われています。
詳しくは、下記の記事にまとめられていますので、ご参照ください。
▼参考記事
効果的なダイエットにMCTオイル!特長や危険性を知って使えば安全
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■筋トレをしたら心身を癒そう
●三大要素は筋トレ・食事・休息
トレーニングによる身体作りの三大要素は、筋トレ・食事・休息です。筋トレを頑張ったら、その効果を高める食事をきっちりと摂るように心がけ、疲れた心身をしっかりと癒し、安めてください。この三つが揃ってはじめて筋トレの効果があらわれます。
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■ダイエットとプロテイン
●一日一食をプロテインに置き換える
ダイエット筋トレと非常に相性の良い食事方法が「プロテインダイエット」です。高タンパク質低カロリーのプロテインを一日一食の食事と置き換えることで、ダイエット筋トレに理想的な栄養配分の食生活になります。
プロテインダイエットに用いるプロテインは、下のような大豆を原材料とした「ソイプロテイン」がおすすめです。カロリーが低いだけでなく、大豆に含まれるレシチンなどの美肌成分も摂取できる上、食物繊維も豊富なのでダイエットにつきものの便秘対策にも高い効果があります。
■部位別・目的別ダイエット筋トレ記事一覧
本記事は標準的で初心者の方でも取り組めるダイエット筋トレをご紹介しましたが、さらに一歩踏み込んで「攻めるダイエット筋トレ」や「盛るところは盛るダイエット筋トレ」というものもあります。
下記の記事は、筆者が新たに立ち上げたトレーニング専門サイトで執筆した「攻めるダイエット筋トレ」と「盛るダイエット筋トレ」の記事です。あわせて、より初心者むきのダイエット筋トレ記事もリンクしておきます。是非ご一読ください。
▼最新記事
【女性のダイエット筋トレメニュー】自宅で初心者も確実に痩せる一週間のプログラムの組み方
【ジム筋トレメニュー女性版】マシン+アルファで綺麗に痩せる引き締めダイエットの方法
また、部位別にターゲットを絞りこんで行うダイエット筋トレに関しては下記の記事群をご参照ください。
下記の記事は女性の「寄せて上げる」バスアップのための大胸筋トレーニングを詳細に解説したものです。
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【大胸筋の鍛え方女性版】バストアップのための自宅トレーニングメニューと器具を完全解説
背筋を鍛えると猫背・肩こり・腰痛の改善になるだけでなく、背中が引き締まり美しい姿勢になり、まさに一石五鳥です。
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【背筋の鍛え方女性版】猫背・肩こり・腰痛も解消し美姿勢になる自宅引き締め筋トレエクササイズ
下記の記事は肩こりを解消したり、美姿勢を作るための肩の筋肉・三角筋の鍛え方を解説した物です。
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【三角筋の鍛え方女性版】肩こり解消と美姿勢に効果的な自宅筋トレ
また、下記の二つの記事は二の腕ダイエットを集中的に行うための筋トレメニュープログラムです。ぜひ、ご一読ください。
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【上腕三頭筋の鍛え方女性版】たるんだ二の腕を細く引き締める自宅筋トレ方法
【上腕二頭筋の鍛え方女性版】筋肉を太くせずに二の腕を引き締める自宅筋トレ方法
下記の記事は女性の下半身を集中的にダイエットするためのトレーニングプログラムです。
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痩せるだけでなく、積極的に鍛えて凹凸のある美ボディーを目指したい方は、下記の記事も是非ご一読ください。
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女性のダンベルダイットやチューブダイエットのやり方、おすすめのダイエット運動について詳しく解説したものが、下記の三つの最新記事です。
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【ダンベルダイエットのやり方女性版】効果的な一週間のメニューと筋肥大しない重さの決め方
【ダイエットチューブトレーニング女性版】二の腕・お腹・下半身を漸増負荷エクササイズで引き締める
最後に女性の初心者の方がジムに入会して、まずするべき基本種目と具体的プログラムを例示した記事をリンクしておきます。是非ご活用ください。
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【ジム筋トレ初心者女性版】マシンを主体にした一週間の引き締めメニューの組み方
また、女性向けの筋トレ記事がご好評をいただいており、女性専用の情報サイトが欲しいというご要望にお答えして新たに解説したのが下記のサイトです。是非、ご活用ください。