自宅やジムでダンベルを用いた大胸筋の鍛え方…BIG3=ダンベルプレス・ダンベルフライ・ダンベルプルオーバーに関して解説します。この3種目さえ正しく行えば、大胸筋上部・下部・内側・外側と全てをまんべんなく鍛えられる上、腕立て伏せやバーベルやマシンでは鍛えることのできない、ダンベルならではの稼動域でトレーニングができ、非常に効果的です。また、自宅で床で行う種目も合わせてご紹介します。
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■大胸筋の構造と作用
●大胸筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止
読みかた:だいきょうきん
英語名称:pectoralis major muscle
部位詳細:
上部|中部(内側)|下部
起始:
鎖骨の内側|胸骨前面第2~第6肋軟骨|腹直筋鞘前葉
停止:上腕骨大結節稜
大胸筋は非常に面積の広い筋肉で、大きくは上部・下部・内側・外側に分けられます。腕を斜め上に押し出す時には上部が、斜め下に押し出す時には下部が、腕を開閉するときには外側と内側がそれぞれ主体となって働きます。このことを意識してトレーニングを行うとより効果的です。
○大胸筋上部:腕を斜め上方に押し出す
○大胸筋下部:腕を斜め下に押す出す
○大胸筋内側:腕を前で閉じる
○大胸筋外側:腕を横から閉じる
なお、さらに詳しい大胸筋の構造と作用、胸周辺のインナーマッスルに関しては下記の記事をご参照ください。
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【胸部筋肉の名前と働き】大胸筋・小胸筋・前鋸筋のほか全ての周辺筋をご紹介
■大胸筋筋トレのメイン種目・ダンベルプレス
●ダンベルの可動域の広さを最大限に活用する
大胸筋トレーニングのメインとなるのが大胸筋全体に効くダンベルプレスです。大胸筋全体を使う種目なので、必ずトレーニングの第一種目として行ってください。もっとも肝心なことは、バーベルベンチプレスやマシンベンチプレスよりも深く下ろすということです。これをしなければ、ダンベルの最大の利点を活用できていないと言い切れます。
こちらが、ベーシックなダンベルプレスの動画です。肩甲骨を寄せ、肩甲骨2点と臀部1点の合計3点で姿勢を維持します。肘が常にダンベルの真下になるように挙上をし、ダンベルを押し上げたポジションで顎を引くことにより大胸筋を最大収縮させてください。
●ダンベルプレスを床で行うことも可能
こちらはフローアーダンベルプレスといわれる種目です。フラットベンチがない場合に行います。通常のダンベルプレスより肘を閉じ気味にすることで、大胸筋を大きく伸展させることができます。
●大胸筋上部に効果的なインクラインダンベルプレス
そして、こちらがインクラインダンベルプレスです。大胸筋上部と三角筋に効果的です。セット終盤で苦しくなり、腰を浮かせてしまいがちですが、それをするとせっかくの「腕を斜め上方に押す」軌道が通常のダンベルプレスと同じになってしまうので、最後までしっかりとベンチに背中をつけて行ってください。
●一工夫のソファーダンベルプレス
なお、インクラインベンチがない場合は、フラットベンチやソファーなどに持たれて代用することも可能です。
●逆手でダンベルプレスを行う
こちらが、フラットベンチでも大胸筋上部を鍛えられるダンベルトライセップスプレス(リバースダンベルプレス)です。手の角度を通常とは逆にし、肘を閉じて動作を行うことで、大胸筋上部以外にも上腕三頭筋に高い効果があります。
●大胸筋下部に効果的なデクラインダンベルプレス
インクラインダンベルプレスとは逆の傾斜で行うデクラインダンベルプレスでは、大胸筋下部を集中的に鍛えることが可能です。セット終盤でやや腰を浮かせてセルフ補助をすると限界まで追い込むことができます。
●ダンベルプレスの効果を高める筋トレグッズ
ダンベルプレスを、特に高重量で行う場合はリストラップを使用することで手首を固めることができ、負荷を大胸筋によりストリクトに伝えることが可能です。その使用方法に関しては下記の記事で詳しく解説していますので、是非ご参照ください。
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【リストストラップとリストラップの違い】効果的な使い方やおすすめアイテムもご紹介
●ダンベルプレスの重量設定
筋肥大目的なら6~8回の反復回数で、バストアップ目的なら15回の反復回数で、ダイエットトレーニングならば20回以上の反復回数で限界がくる重量設定が適切です。
●ダンベルプレス関係のおすすめ記事
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【ダンベルプレス】まだ横持ちで肩を消耗してるの?縦持ちプレスのすすめ
■大胸筋筋トレの仕上げ種目・ダンベルフライ
●仕上げに最適なダンベルフライ
大胸筋の筋肥大という意味では、各種のダンベルプレスだけでも十分と言えますが、よりキレのある大胸筋を目指したり、大胸筋内側を鍛えたい場合にはダンベルフライを行ってください。
●腕を閉じた後に押し上げるのがポイント
こちらが通常のダンベルフライです。できるだけ大きく伸展すると大胸筋外側にも効果があります。また、肘はやや曲げるのがコツで、これによりやや強めの重量で行うことができます。また、フィニッシュでは、ダンベルを合わせ、上に持ち上げる意識で数センチ持ち上げると、大胸筋内側に非常に効果的です。
●大胸筋上部内側に効果的なインクラインダンベルフライ
こちらが、インクラインダンベルフライです。大胸筋上部内側に効果があります。フラットベンチしかない場合は、背中に当て物をするなどして工夫すると良いでしょう。
●大胸筋下部内側に効果的なデクラインダンベルフライ
また、大胸筋下部内側を仕上げるのに最適な種目がデクラインダンベルフライです。
●刺激が欲しい時はダンベルフライプレスで
ダンベルフライプレスは、ダンベルフライとダンbルプレスの中間的な動作をするややマイナーなダンベルトレーニング種目ですが、発達停滞期の大胸筋に対して強い刺激を与えるのに最適な種目です。肘は軽く曲げた状態で固定し、ダンベルフライのように腕を閉じながら、ダンベルプレスの要領で腕を押し上げてください。
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【ダンベルフライプレス】停滞期におすすめのハイブリッド筋トレ
●ダンベルフライの重量設定
ダンベルフライは、高重量で行うというよりは、軽めの重量でしっかりと効かせることが大切な種目です。筋肥大目的なら8~10回のゆっくりとした反復回数で、バストアップ目的なら15回のゆっくりとした反復回数で、ダイエットトレーニングならば20回以上のゆっくりとした反復回数で限界がくる重量設定が適切です。
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■縦方向の収縮が停滞期打破に効果的・ダンベルプルオーバー
●肘の角度設定で大胸筋と広背筋に効果が分かれる
長期間トレーニングをしていると、必ず訪れるのがプラトー(停滞期)です。これをいかに早急に打破していくかが、筋トレのコツであるとも言えます。大胸筋のダンベルトレーニングにおいても、それは例外ではなく、そんな時に非常に有効なのがダンベルプルオーバーです。
こちらが実際のダンベルプルオーバーです。本種目がなによりも素晴らしいのは、縦方向での大胸筋収縮が得られるため、通常のダンベルレーニングに慣れてしまった大胸筋に爆発的な効き方をすることです。
こちらの動画は、ダンベルプルオーバーによる大胸筋の収縮の仕方が、解剖学的に理解しやすい動画です。是非、一度ご覧ください。
なお、ダンベルプルオーバーは肘の角度設定により大胸筋に効いたり、広背筋に効いたりと、やや動作が難しい種目です。肘を曲げ気味に開いて行うと大胸筋に効果があります。また、しっかりと大胸筋に意識を集中することも大切です。
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【プルオーバー完全解説】縦方向の刺激で大胸筋を劇的に発達させる筋トレ方法
●ダンベルプルオーバーの重量設定
ダンベルプルオーバーは、高重量で行ってもあまり効果はなく、軽めの重量と正しい動作で効かせることが大切な種目です。筋肥大目的なら10回程度の反復回数で、バストアップ目的なら15回前後の反復回数で限界がくる重量設定が適切です。なお、本種目はダイエット筋トレには不向きです。
■筋肥大のための特化プログラム
この項目では、筋肥大に特化した筋トレメニュープログラムをご紹介していきます。各種目ともさまざまなバリエーションがありますが、組み合わせ方や実施する順番を工夫して最適化することで、筋肥大の効果が効率的に高まります。
また、筋肥大でターゲットにする筋繊維は、グリコーゲンをエネルギーとして短時間に強く収縮する特性のある「速筋タイプⅡb」です。まずは、その鍛え方をご紹介します。
●筋肥大で鍛える筋繊維:速筋タイプⅡbをターゲットにする
筋トレをして筋肥大を狙う場合、速筋のなかでもタイプⅡbと呼ばれる、収縮速度が速く(Fast)グリコーゲン(Glycogen)をエネルギー源とするFG筋繊維を鍛える必要があります。
具体的には10回前後の反復回数で限界がくる負荷設定で行います。自重トレーニングでは動作速度をゆっくりし、他のウエイトトレーニングでは重量で調整します。
それでは、以下に各種目ごとの筋肥大筋トレメニュープログラムについて詳しく解説した記事をご紹介していきます。詳細は各リンク先にてご確認ください。
●腕立て伏せの筋肥大筋トレメニュー
【腕立て伏せの筋肥大筋トレメニュー】大胸筋をバルクアップさせるプログラムを解説
●ダンベルプレスの筋肥大筋トレメニュー
【ダンベルプレスの筋肥大筋トレメニュー】自宅で大胸筋をバルクアップさせるプログラム
●ダンベルフライの筋肥大筋トレメニュー
【ダンベルフライの筋肥大筋トレメニュー】大胸筋内側を狙った集中バルクアッププログラム
■大胸筋のダンベルトレーニング一覧
ダンベルプレス
ダンベルフロアープレス
ダンベルフライ
ダンベルフライプレス
プルオーバー
インクラインダンベルプレス
インクラインダンベルフライ
■おすすめのインクラインベンチ&ダンベル
自宅ウエイトトレーニングのメインとなるのがダンベルですが、アイアンダンベル・ラバーダンベル・クロームダンベル・アーミーダンベルなどがありチョイスに悩みますが、床が傷つかずスタンダードスタイルのラバーダンベルがおすすめです。
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【ダンベルの種類と長所短所】目的別におすすめのダンベル|アイアン・ラバー・クローム・アーミー
また、女性や初心者におすすめのダンベルがアーミーダンベルですが、当ジムで実際に使用しているアーミーダンベルを分解撮影し、その構造と重量の組み方や使い方を詳しく解説したのが下記の記事です。是非ご一読ください。
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【女性と初心者におすすめのアーミーダンベル】重さが変えられ錆びない転がらない優れもの
ダンベルやバーベルを使ったフリーウエイトトレーニングに必須なのがベンチ類ですが、角度調整のできるインクラインベンチなら多種目に対応できるのでおすすめです。
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