筋トレの目的、筋肥大=筋肉をつけるまたはダイエット=脂肪を落とす効果を高めるためには目的に適した食事メニューの科学的知識が必要です。栄養素の配分や適切な摂取タイミング、増量期・筋肥大目的と減量期・ダイエット・細マッチョ目的のメニューの違い(高カロリー期と食事制限期)などをわかりやすく解説するとともに、具体的なレシピ例、便利でおすすめのコンビニ食・既製品・冷凍食品などもご紹介します。
実際に競技者である筆者自身や息子の増量期・減量期別の食事メニューも公開していますので、是非ご参照ください。また、末尾にはこれまで数多く執筆してきた筋トレと食事に関する記事リンクを収納しました。
■目次
▶
■食事の五大栄養素とは
▶
■筋トレに必要な食事の基礎知識
▶
●一日に必要なタンパク質摂取量
▶
●アミノ酸スコアとは
▶
●一日に必要なカロリー
▶
●グリセミック指数とは
▶
●食事を摂るタイミング・時間
▶
●増量期と減量期(食事制限)
▶
■筋トレ効果を高める食事メニュー
▶
●増量期の食事メニュー例
▶
●減量期の食事制限メニュー例
▶
●具体的レシピ記事紹介
▶
●増量期むき食材・冷凍食品一覧
▶
●減量期むき食材・冷凍食品一覧
▶
●筋トレ前後の食事について
▶
■筋トレむきのコンビニ食
▶
■筋トレと食事に関する記事集
▶
■ダイエット食品一覧・記事集
▶
■筋トレの健康補助食品
付録情報
▶
■全筋トレ食事メニュー記事一覧
■身体を鍛え正しい食事を摂る重要性
筋トレはもちろんのこと、有酸素運動などもふくめ「身体を動かすこと」、そしてそれを「運動習慣にすること」、さらには「正しい食事を摂ること」は健康的なライフスタイルとして、国の機関である厚生労働省でもはっきりと推奨されています。ぜひ、本記事を訪れていただいたことをきっかけに、トレーニングをするとともに正しい食生活をはじめていただきたく思います。また、筋トレと食事に関するネット情報はさまざまですが、当サイトでは下記の公的サイトの情報に基づき記載をしております。
▼食事に関する全般的情報
厚生労働省「eヘルスネット|栄養・食生活」
▼コンビニ食について
厚生労働省「eヘルスネット|コンビニエンスストアの活用」
▼外食について
厚生労働省「eヘルスネット|ファストフードのエネルギー」
------【人気記事PR】------
▼当サイトメイン記事▼
【筋トレメニュー完全版】
【筋トレの食事メニュー】
▼男性むけの記事▼|▼女性むけの記事▼
自宅トレーニング法|ダイエット筋トレ法
自重トレーニング法|自宅ダイエット運動
ダンベル筋トレ方法|ダンベルダイエット
筋肥大筋トレ完全版|バーベルダイエット
大胸筋の筋トレ方法|バストアップ筋トレ
背筋群の筋トレ方法|背中引き締め筋トレ
腹筋を割る筋トレ法|下腹引き締め筋トレ
腕を太くする筋トレ|二の腕やせの筋トレ
下半身の筋トレ方法|太腿引き締め筋トレ
-------------------
■まずは食事の五大栄養素を知る
●タンパク質・炭水化物・脂質・ビタミン・ミネラル
食事の知識の基本として、まずは食事に含まれる五大栄養素について解説します。食事に含まれる栄養素は大きく5種類に分けられますが、それはタンパク質・炭水化物・脂質・ビタミン・ミネラルです。それぞれの役割は以下の通りです。
○炭水化物:単糖が組み合わさった化合物で、エネルギー源となります。筋トレにおいては、タンパク質を筋肉にする(同化)するための燃料と考えることができます。米・パン・麺類などに多く含まれます。
○タンパク質:数多くのアミノ酸が組み合わさった化合物で、生命体の身体を構成します。筋トレにおいては、いかにタンパク質を自分の筋肉にするかが大切で、筋肉の材料となります。肉・魚・乳製品・大豆製品に多く含まれます。
○脂質:生体内に貯留される不溶性の物質で、高カロリーのため非常に効率のよいエネルギー源になります。筋トレにおいては不足するとホルモン分泌が落ちるため過剰な制限は禁物です。動植物に全て含まれますが、なかでも乳製品やナッツ類に豊富です。
○ビタミン:生体のさまざまな機能を整える役割のある微量物質で、体内では生成できないため食事から摂取する必要があります。筋トレにおいては、特にビタミンB群が筋肉代謝に関わるので大切です。脂溶性ビタミンは肉類に、水溶性ビタミンは野菜類に多く含まれます。
○ミネラル:生体の活動に欠かせない金属物質です。食事から定期的に摂取する必要があり、筋トレにおいてはナトリウムやカリウムが運動に、亜鉛やマグネシウムが筋合成に特に重要です。海藻類に多く含まれます。また、外国産(大陸産)の食品には国産の食品より多くのミネラルが含まれています。
■筋トレに必要な食事の基礎知識
●一日に必要なタンパク質摂取量
・体重のおよそ1%の肉類・魚介類・乳製品・大豆製品が必要
筋トレをして身体を作っていく場合に必要となる一日のタンパク質は、体重1kgあたり2gです。ですので、体重70kgの人の場合、140gとなります。このタンパク質量は乾燥重量ですので、タンパク質食品に換算すると、およそ700gです。
簡単に書くと、毎日、体重の1%の肉類・魚類・大豆製品・乳製品を摂ればよいことになります。
また、一度に消化吸収できるタンパク質は30g、すなわちタンパク質食品150g程度なので、一日に5~6回の食事をするのが理想的です。
なお、それだけの回数を食事で摂りきれない場合はプロテインを利用するのが便利です。
●アミノ酸スコアとは
アミノ酸スコアとは、必須アミノ酸(体内合成できないアミノ酸)全9種類の含有率を点数化したものです。必須アミノ酸にはバリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、ヒスチジンがあり、人体のタンパク質構成におけるその比率は決まっています。
ですので、摂取したタンパク質食品全てがアミノ酸として分解・吸収されるわけではなく、比率として最も少ない必須アミノ酸に合わせた分しか吸収利用できません。
具体的には、上の図の場合は、リジンが不足しているので、そのリジンにあわせて青い点線以下の分が利用され、それより多い他の必須アミノ酸は無駄になってしまいます。 このように、タンパク質食品のうちどのくらいが利用可能かを点数化したものがアミノ酸スコアです。
なお、アミノ酸スコアが100の食品は牛肉・豚肉・鶏肉・牛乳・卵・イワシ・アジ・サンマ・プロテインなどがあげられます。
さらに詳しくは下記の記事をご参照ください。
▼関連記事
【アミノ酸スコアとは】基本をわかりやすく表で解説するとともに100点の食品を紹介
▶
目次にもどる
●一日に必要なカロリー
・必須タンパク質と2倍の炭水化物が必要
では、一日のカロリーはどれくらい必要でしょうか。
筋トレをして筋肉をつけていく場合、タンパク質の二倍以上の炭水化物を摂る必要があります。ですので、体重70kgの場合、1400g(乾燥重量280g)=1120kcalの炭水化物が必要になります。
これは、あくまで最低限の量ですので、若い男性の場合は2000kcal近くとるほうが、効率的に筋肉がつきます。
もちろん、脂肪もつきますが、増量期として脂肪ごと筋肉をつけ、定期的に減量(食事制限)をして脂肪を落とすとよいでしょう。
●グリセミック指数とは
グリセミック指数とは、主に炭水化物食品における血糖値の上がり方を客観的に数値化したものです。GI値とも呼ばれ、その基準は50gのブドウ糖を100として算出します。
グリセミック指数は、血糖値の上昇具合をグラフにし、その面積によって算出するため、血糖値の上昇速度だけでなく上昇持続時間の長い食品もGI値が高くなります。なお、GI値が高い食品ほど太りやすい食品と言えます。
高GI値食品としては、麦芽糖:110・ブドウ糖:100・ベークドポテト:95・精白パン:95などがあげられます。
逆に低GI値食品としては、玄米:50 ・サツマイモ:48・ライ麦パン:40・全粒パスタ:40などがあげられます。
さらに詳しくは、下記の記事をご参照ください。
▼関連記事
【グリセミック指数(GI値)】炭水化物の分解速度により摂取食品を食べ分ける
▶
目次にもどる
●食事を摂るタイミング・時間
・朝昼夕の3食では必要なタンパク質が摂りきれない
食事を摂るタイミングの基本になるのが、朝食・昼食・夕食です。その時間は一般的には7時、12時、20時頃でしょう。上の項目でも述べましたが、一日三回では必要なタンパク質を摂りきることができませんので、プロテインなどで適切に間食を摂っていくことが大切です。
●増量期と減量期(食事制限について)
・増量期と減量期を繰り返して身体を作っていく
筋トレをして筋肉をつけていく場合、必要量よりやや多目にタンパク質と炭水化物を摂取していくのが効率的です。もちろん、無駄な脂肪もつきますが、それは必要な犠牲と割りきり、下手に食事制限をしないことをおすすめします。
そして、年に二回ほど減量を行い、無駄な脂肪を落としましょう。全く無駄のない身体をしたボディービル選手や格闘技選手も、オフの増量期には意外なほど脂肪がついているものです。
▶
目次にもどる
■筋トレの効果を高める食事メニュー・レシピ
次に、実際に普段食べている食事メニュー・レシピを増量期と減量期にわけて画像で紹介します。