【胸筋・背筋の収縮方向と首の連動屈伸】胸や背中の筋肉を効率的に鍛える方法



    胸の筋肉(大胸筋)や背中の筋肉(広背筋・僧帽筋)を最大収縮させて効率的に鍛えるための首の屈伸方法について解説します。

    ■胸筋と背筋の最大収縮


    ●最大収縮させるかどうかで成果がかわる


    筋トレの動作をとても簡潔に表現すると「鍛える筋肉を収縮させる」ことになります。

    そして、この収縮を「だいたい収縮させる」のか「完全に収縮させる」のかで筋肉の追い込まれ方は大きく違ってきます。もちろん、トレーニングのたびにきっちりと完全収縮させる動作で鍛えていったほうが、遥かに大きな成果が得られます。

    今回は、全身の筋肉のなかでも、意外と完全収縮させるのが難しい「大胸筋」と「広背筋・僧帽筋」の収縮方向に連動する首の屈伸方向について詳しく解説します。

    収縮と首の屈曲


    ●最大収縮のためにはやや顎を引く




    まずは、胸の筋肉である大胸筋の収縮と首の屈曲について、その代表的なトレーニング種目であるベンチプレスを例にとり説明します。

    立ったまま座ったままで結構ですので、背筋を伸ばし、前を見て、腕を胸の高さに上げ、ベンチプレスの要領で腕を前に押し出してください。

    それ以上は前に腕を押し出せないポジションになってから、顎を少し引いてみてください。

    ぎゅっと大胸筋がさらに収縮し、指先が数cm前に出るのが体感していただけると思います。それが「首を屈曲させることによる大胸筋の最大収縮」です。

    この首の連動は、実際のトレーニングにも導入することができます。ベンチプレスなどで最後の一押しをするときは、やや顎を引いて首を屈曲させてください。

    また、時おり見かけるケースとして、ベンチプレスで力むあまり、後頭部をベンチに押しつける人がいますが、大胸筋の収縮方向に反する動きであるだけでなく、脛椎損傷の原因となりますので注意してください。

    なお、顎を引く動作と歯を食いしばる動作は連動性が高いため、ベンチプレスなどではマウスピースを使用することで挙上能力が向上します。



    マウスピースは格闘器用のものを流用しても構いませんが、やはりこちらのような前歯部分がないタイプが使いやすくておすすめです。

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    ■背筋群の首の伸展


    ●最大収縮のためにはやや顎を上げる




    次に、大胸筋の拮抗筋である背中の筋肉、広背筋と僧帽筋の収縮方向と連動する首の動きについて解説します。

    先ほど同じように、前を向き、胸を張り、背筋を伸ばして腕を横に上げてください。そこから、肘を伸ばしたまま腕を後ろに引いてください。そして、それ以上は腕が後ろにいかないポジションで顎を上げてみてください。

    背筋群がぎゅっと最大収縮する感覚がおわかりいただけると思います。

    つまり、背筋群の収縮方向に連動する首の動きは伸展なのです。もちろん、これも実際のトレーニングに導入することが可能です。

    これも背筋群の代表的なトレーニング種目である懸垂、ラットプル、ローイングなどで少なからず見られるケースですが、力むあまり顎を引いている人がいます。

    顎を引くと背中が丸まり、腕を引く動作の主働筋が上腕二頭筋と上腕筋に移行してしまいます。こうなると、背中のトレーニングではなく腕のトレーニングになってしまいますので注意してください。

    なお、顎を上げる動作と息を吐きながら声を出す(シャウテゥング)は動作の連動性が高いので、背筋群主体の挙上動作では歯を食いしばるのではなく、シャウティングを行ったほうが効率的です。

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    このほかに、首の屈伸と収縮方向が深く連動する体幹の筋肉にはもう一つ腹筋群があります。この筋肉群の収縮は、大胸筋と同じく首の屈曲と連動しています。