トップロールのグリップアウトとストラップ戦でのトップロール

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    アームレスリングのトップローラーVSフッカーの試合において、よく起こるのがグリップアウト(組み手が外れること)です。

    トップロールは相手の指先を狙う技なので、この技が決まると当然相手は手が開いていきます。フックの選手はこの手の開きをいかに防ぐか、ということが攻防の要になりますが、スタートで指先をとられ手が開き始めると元に戻すことは至難の業です。

    そこで、フッカーは、半ば意図的に握り手を離してストラップ戦に持ち込むパターンがほとんどです。もちろん、あまりに故意に握り手を離すと、位置によっては負けまたはファールになりますので、あくまで自然な形で握り手を離します。このあたりの判断はレフェリーにゆだねられますが、大きな試合ほど判定がトラブルの元になるので、負けやファールはとらずにストラップ再戦を宣告するレフェリーがほとんどです。

    このパターンの試合が2014年のアームレスリング世界選手権でも見られましたので解説します。

    こちらが、その試合の様子になりますので、まずはご覧ください。



    向かって右側の選手がトップローラー、左側の選手がフッカーです。組み手の状況はトップロールの選手に対してフックの選手がかなり低い位置で握り、手首の回転を中指~小指で止めようとする握りです。

    しかしながら、トップロールの初動が決まり、手首の回転も止まらない状況になり、フックの選手のリストは完全にころされてしまいました。こうなると、フックの選手がデッドロックで反撃するかグリップを外すしかありません。フックの選手の選択はグリップアウトでした。

    非常に微妙な判定で、筆者がレフェリーならばフック選手に対して「インテンショナル・ファール」を宣告するかもしれませんが、この試合ではストラップ再戦となりました。

    再戦ではフックの選手はやや高めに握りを変更し、ヘッドをとられないようにしていますが、トップロールの選手が地力・技術ともに一枚上で、トップロールの選手が勝利します。

    なお、ストラップ戦においては、トップロールでは指先を狙わず、相手の手の甲付近のストラップを狙うのが定石の一つです。