【ベンチプレスのやり方完全版】正しいフォームと100kg挙上のための特殊メニューをトレーナーが解説

    man-81725_960_720_20160807050904a1e.jpg

    ベンチプレス100kgを上げるためのコツ・キーポイント・正しいフォームや呼吸法=やり方と、挙上重量を効果的に向上させる回数・セット・メニュープログラムのほか、成人男性の挙上平均値、全日本大会出場標準記録、器具やギア塁など、ベンチプレスの全てを完全解説しました。ベンチプレスを科学的に理解し、適切な継続努力を続ければ120kgの挙上にも到達できるでしょう。

    本格的なトレーニング、つまりバーベルでの筋トレを始めた初心者が、まず目標とし、また壁となるのがベンチプレス100kgの挙上です。筆者のジムには多くのベンチプレス選手が在籍し、県選手権のメダルを奪取したり、全国大会の出場権を獲得する選手も少なくありません。

    今でこそベンチプレス100kgを簡単に挙げる選手達ですが、初めは全員初心者……自分の体重と同重量のベンチプレスを挙げるのも厳しい状態からのスタートでした。

    そこで、選手が100kg挙上に至るまでのトレーナーとしての経験をとりまとめ、そのプログラムを公開します。

    ■目次


    ■100kg挙上達成までの期間
    ■ベンチプレスの基礎知識
    ■ベンチプレスの体重別平均値
    ■全国大会出場標準記録
    ■正しいベンチプレスのやり方
    ■ベンチプレスのRM換算表
    ■ベンチプレスの回数セット
    ■ベンチプレスが効果のある筋肉
    ■ベンチプレスの呼吸法
    ■ベンチプレスのフォーム
    ■ベンチプレスのコツ
    ■ベンチプレスのグリップ
    ■ベンチプレスの筋肥大メニュー
    ■ベンチプレスに推奨の器具・ギア類
    ■100kg挙上のための3つのキー
    ■①筋力向上プログラム
    ■②柔軟性向上メニュー
    ■③食事やサプリメント
    ■ベンチプレス120kgへの道のり
    ■効果的な3つのダンベル補助種目
    ■肩の痛みの原因と対処法
    ■ベンチプレスの様々な種類
    ■家庭用ベンチプレス台の種類

    ■ベンチプレス100kg挙上達成までの期間


    ●ゼロからのスタートの場合3年はかかる




    個人差はありますが、標準的な70kg前後の人ですと、運動経験のない完全初心者の場合で3~5年、ある程度の運動経験のある人で1~3年です。

    長く感じるかも知れませんが、今回ご紹介するプログラムは3種類のトレーニングメニューを約2ヶ月おきにローテーションし3×2ヶ月=6ヶ月を1ターンとしていますので、2~10ターンのプログラムを継続するとベンチプレス100kgに到達します。そう考えれば、意外と短く感じるものです。

    そもそも、ベンチプレスを100kg挙上する男性は全男性人口の数%です。このくらいの期間の継続努力がなければ、到達は不可能です。

    目次にもどる

    ■ベンチプレスの基礎知識


    ●まずはベンチプレスの平均値・効果のある筋肉・コツなどを知る


    stack-of-books-1001655_960_720_20160807063353905.jpg

    ベンチプレス100kg挙上に関して解説する前に、まずはベンチプレスの平均値・効果のある筋肉・コツ・換算表などについて説明したいと思います。急がば回れ…正確で科学的な知識にもとづいてトレーニングをしていくことが、ベンチプレス100kg挙上への近道です。

    目次にもどる

    ■ベンチプレスの体重別平均値


    ●日本人成人男性の場合


    graph-1302827_960_720_201608070635164ea.jpg

    日本人の成人男性のベンチプレス挙上重量の平均値はその体重パーセントでおおよそ次の通りです。

    ・トレーニング経験無(体重の60%前後):トレーニング経験なし
    ・トレーニング初心者(体重の80%前後):トレーニング1年以上
    ・トレーニング中級者(体重の100%前後):トレーニング3年未満
    ・トレーニング上級者(体重の120%前後):トレーニング3年以上

    目次にもどる

    ■ベンチプレス全国大会出場標準記録


    ●体重と年齢別の挙上重量


    日本パワーリフティング協会によるベンチプレスの全国大会(ノーギア)の男子出場標準記録は体重階級と年齢カテゴリー別に以下の通りです。

    一般(16歳~39歳)
    59kg級(100kg)
    66kg級(110kg)
    74kg級(120kg)
    83kg級(130kg)
    93kg級(140kg)
    105kg級(147.5kg)
    120kg級(155kg)
    120kg超級(160kg)

    マスターⅠ(40歳~49歳)
    59kg級(90kg)
    66kg級(100kg)
    74kg級(110kg)
    83kg級(117.5kg)
    93kg級(125kg)
    105kg級(132.5kg)
    120kg級(140kg)
    120kg超級(145kg)

    マスターⅡ(50歳~59歳)
    59kg級(80kg)
    66kg級(90kg)
    74kg級(97.5kg)
    83kg級(105kg)
    93kg級(112.5kg)
    105kg級(120kg)
    120kg級(125kg)
    120kg超級(130kg)

    マスターⅢ(60歳~)
    59kg級(65kg)
    66kg級(72.5kg)
    74kg級(80kg)
    83kg級(85kg)
    93kg級(90kg)
    105kg級(95kg)
    120kg級(100kg)
    120kg超級(105kg)

    目次にもどる

    ■ベンチプレスの正しいやり方


    ●公式競技ルールにもとづいた挙上方法


    トレーニー同士の会話でよくあるのが「ベンチプレスで○○kg挙がる」というものがありますが、ベンチプレスとして正しい挙上方法とは異なることが少なくありません。下記の記事では、ベンチプレスの公式競技ルールを解説するとともに、それに準拠した「正しいベンチプレス」に関して解説しています。

    ▼関連記事

    【ベンチプレスの正しいやり方】競技大会での公式のルールをご紹介

    目次にもどる

    ■ベンチプレスのRM換算表


    ●挙上重量と反復回数から最大挙上重量を推測する


    rmkansan-crop.png

    ベンチプレスのRM換算表がこちらです。この表により、挙上重量とその反復回数から最大挙上重量(1回)の推測ができます。表の100kg1回の場合、80kgが10回、90kgが6回挙がれば100kgが1回挙がるということです。

    目次にもどる

    ■ベンチプレスの目的別回数セット


    ●筋力向上なら6回筋量増加なら8回


    number-787589_960_720-crop_201703120723181d1.png

    ベンチプレスの一セットの回数はその目的によって異なりますが、それは以下のようになります。なお、その回数で反復動作の限界がくるという意味です。

    ○筋力向上目的:1セット6回

    ○筋量向上目的:1セット8回

    ○体力作り目的:1セット10~15回

    ○ダイエット目的:1セット20回

    ●初心者は3セット中級者以上は6セット


    ベンチプレスは、上半身の押す筋肉群全てを使う、非常に高負荷なコンパウンド種目(複合関節運動)です。このため、トレーニングによって受ける筋ダメージも大きいので、初心者の場合は3セット、中級者以降でも6セットをめどに行ないます。

    セット数が少ない分、1セット1セットを集中して、確実に限界まで追い込むようにしてください。

    目次にもどる

    ■ベンチプレスが効果のある筋肉


    ●大胸筋・三角筋・上腕三頭筋


    ベンチプレスが効果のある筋肉は、まずは大胸筋(胸の筋肉)で、二次的に三角筋(肩の筋肉)と上腕三頭筋(腕の筋肉)に効果があります。それぞれの筋肉部位の構造と作用および詳しい鍛え方についての記事は下記の通りです。

    ・大胸筋


    1487_20160807063747431.png


    大胸筋は体幹前面上部に位置する大きな筋肉で、上部・下部・内側・外側に分けられます。それぞれ、「腕を斜め上方に押し出す」「腕を斜め下方に押し出す」「腕を閉じた状態で前に押し出す」「腕を開いた上体で前に押し出す」という作用があります。

    【大胸筋の鍛え方完全版】自宅筋トレ(自重&ダンベル)からジム筋トレ(バーベル&マシン)まで完全解説

    ・三角筋


    Deltoideuss_2016080706374998c.png


    三角筋は上腕最上部に位置する筋肉で、前部・側部・後部に分けられます・それぞれ、「腕を前に上げる」「腕を横に上げる」「腕を後ろに上げる」という作用があります。

    【三角筋の鍛え方】自宅筋トレ(自重・ダンベル)からジム筋トレ(バーベル・マシン)まで完全解説

    ・上腕三頭筋


    Triceps_brachiis_20160807063751fe4.png


    上腕三頭筋は上腕後部に位置する筋肉で、長頭・外側頭・内側頭に分けられます。それぞれ「腕を伸ばした状態で押す」「腕を閉じた状態で肘関節を伸展させる」「腕を開いた状態で肘関節を伸展させる」という作用があります。

    【上腕三頭筋の鍛え方】自宅筋トレ(自重・ダンベル)からジム筋トレ(バーベル・マシン)まで完全解説

    目次にもどる

    ■ベンチプレスの基本フォーム


    ●初心者は肩甲骨を寄せるイメージが重要


    benbhpressform1.jpg

    ベンチプレスの基本フォームが理解しやすいように、模式図を書きました。頭方向から見た図になりますが、最大のポイントは肩甲骨を寄せて、その左右の肩甲骨で上半身を支え姿勢を維持することです。これにより、ベンチプレス動作の間、つねに肩関節が下方へ引き寄せられた状態になります。

    肩関節が前に出ててしまうと(上に浮くと)、主働筋が大胸筋から三角筋へ移行してしまいます。三角筋は大胸筋に比べて小さく弱い筋肉なので、三角筋主働になってしまうと高重量は挙がりません。また、挙上動作の途中で肩甲骨の引き寄せが緩んでしまうと、一気に肩関節に負荷がかかり故障の原因となります。

    ベンチプレスの動作中は、常に肩甲骨を完全に引き寄せることをイメージしてください。

    なお、この肩甲骨の引き寄せを維持するためには、肘関節の真上に手がある状態(前腕骨で重量を支える)で挙上を行うことも重要です。この位置関係がずれてしまうと、その影響で肩甲骨がロックできなくなり、結果として肩甲骨の引き寄せが緩んでしまいます。

    ●中級者以降はブリッジを組んで高さを確保


    benchpressform2.jpg

    ベンチプレス中級者以降に必要なフォームテクニックがブリッジですが、そのやり方が理解しやすいように模式図を書きました。骨盤と肩甲骨を立ててベンチに接地させ、脊柱をアーチ状にしてブリッジを作ることで、胸の高さが出るとともに腕を押し出す軌道が、より大胸筋の筋力が強い斜め下方軌道になります。

    このブリッジのアーチを作り維持するのは足の踏ん張りを上半身に伝える力(踏み込んで上半身を押す力)です。そのままだと、上半身が頭方向にスライドしてずれてしまいますが、バーベルの重さが肩甲骨にかかっているので、足の力はずれることなく脊柱のアーチを維持する張力として作用します。

    なお、この時に「顎を引く」のがブリッジを維持するために重要なポイントです。

    目次にもどる

    ■ベンチプレスの呼吸法


    ●ハイパーベンチレーションを利用して胸の高さを稼ぐ


    20160711112758425_20160810055758a32.jpg

    ベンチプレスの呼吸法は、通常の筋トレ時の呼吸法とは違います。通常の筋トレ時は、筋肉を収縮させる前(力を入れる前)に息を吸い、筋肉を収縮させながら息を吐くのが正しい呼吸法です。しかし、ベンチプレスは肺に空気をためることにより胸郭を広げ胸の高さを稼ぐことが必要になります。ですので、ベンチプレスでは呼吸を止めてバーベルを挙上するのが挙げ方のコツなのです。

    下記の記事では、ベンチプレスの呼吸法やベンチプレス選手が多用するハイパーベンチレーションと呼ばれる呼吸法によって胸郭を広げるやり方について詳しく解説しています。

    ▼関連記事

    【ベンチプレスの呼吸法】通常の筋トレとの違い|ハイパーベンチレーションの導入も解説

    目次にもどる

    ■ベンチプレスのコツ


    fitness-1038434_960_720.jpg

    ベンチプレスは非常に奥が深い種目で、一言でそのコツを言い表すのは難しい部分もありますが、非常に簡潔にまとめると以下の三つのコツが重要になります。

    ●手首と肘の位置関係


    バーベルは手の平のなるべく下側(手首に近い部分)に乗せるようにします。これは、前腕骨の真上に重心がくるようにするためです。そして、前腕骨にバーベルを乗せた状態で、その重さは垂直下にある肘で受け止めます。この手の平・手首・肘関節の位置関係が一直線になっていないと、バーベルがグラつき100%の筋力を使うことができません。

    ●首関節との連動性


    大胸筋が最大収縮するとき、首関節の連動方向は屈曲(首を前に曲げる方向)です。よく、初心者にありがちな間違いが、ベンチプレスで踏ん張れば踏ん張るほど首を後ろに押し当てる動作が見られますが、大胸筋が最大能力を発揮できないばかりでなく、頚椎損傷の原因になりますので気をつけてください。ベンチプレスで苦しいときは、ややアゴを引く(首関節を屈曲させる)のが科学的にも正しいコツです。

    ●押す方向とブリッジの関係


    ベンチに完全に背中をつけた状態よりも、ブリッジを組んでベンチプレスを行ったほうがはるかに高重量が挙上できます。これは、大胸筋の筋力の強さの方向が「斜め下に押す」>「前に押す」>「斜め上に押す」の順だからです。つまり、ブリッジを組むことで体幹上部には角度がつき、バーベルを真上に押し上げる動作に「腕を斜め下に押す力」が動員できるからです。



    パワーリフティング競技としてのベンチプレスは、非常に高いブリッジを組み「筋肉にできるだけ効かせずに挙上する」ことが基本になりますので、ここでは、トレーニングとしての「効かせるベンチプレス」の模範動画をご紹介します。

    肩甲骨を寄せ、両肩甲骨と臀部の三点で状態を確保し、足をしっかりと踏ん張って動作を行うのがポイントです。

    目次にもどる

    ■ベンチプレスのグリップ


    ●トレーニングで行うのならサムレスグリップが推奨


    20160513151038666.jpg

    ベンチプレスの公式競技でのグリップは「81cmラインを親指をかぶせて握る」という規定がありますが、単にトレーニング目的ならば、親指をかぶせない、上の写真のようなサムレスグリップがおすすめです。

    サムレスグリップでシャフト(バー)を保持することにより、前腕骨の直上にウエイト重心を捉えることが可能になります。なお、サムレスグリップでシャフトを保持するためには、練習が必要です。万が一のシャフト落下も考慮して、必ずセーフティーバーのあるベンチプレス環境で行ってください。

    目次にもどる

    ■ベンチプレスの筋肥大メニュー


    ●トレーニングとして大胸筋に効かせる方法




    挙上重量を追求するのではなく、大胸筋を筋肥大させるためのトレーニングとしてのベンチプレスでは、あまり高いブリッジは組まずに、フラットに近い状態でできるだけ大胸筋に負荷を加えながら挙上動作をすることが大切です。

    また、フラットに近い状態だと、より一層肩甲骨を寄せて動作をしなければ、肩関節に強い負担がかかりますので注意してください。

    ベンチプレスにはいくつかのバリエーションがありますが、筋肥大におすすめな順番と負荷回数設定は以下の通りです。

    ①ノーマルベンチプレス

    まずは、基本となるノーマルベンチプレスを8回の反復で限界がくる負荷設定で3セット行います。

    ②デクラインベンチプレス

    次に、より高重量で行え、大胸筋最大部位である下部に効果的なデクラインベンチプレスを、6回の反復で限界がくる負荷設定で2~3セット行います。

    ③インクラインベンチプレス

    最後に、大胸筋上部に効果的なインクラインベンチプレスを、10回の反復で限界がくる負荷設定で2~3セット行います。

    さらに詳しいベンチプレスの筋肥大メニューに関しては、下記の記事をご参照ください。

    ▼関連記事

    【ベンチプレスの筋肥大メニュー】大胸筋をバルクアップする種目と順番・負荷回数設定

    目次にもどる

    ■ベンチプレスに推奨の器具・ギア類


    weights-179520_960_720.png

    ベンチプレスの基礎知識の最後に、ベンチプレスに推奨の器具・ギア類をご紹介します。

    ●リストラップ




    高重量でのベンチプレスに欠かせないのが手首を固定するリストラップです。上のものはベンチプレス競技でも使用できる、IPF(世界パワーリフティング協会)公認のものです。

    ▼関連記事

    【リストストラップとリストラップの違い】効果的な使い方やおすすめアイテムもご紹介

    ●パワーベルト




    腰椎保護のために高重量ベンチプレスで不可欠なのがパワーベルトです。上のものはワンタッチで装着ができるレバーアクションタイプで、IPF(世界パワーリフティング協会)公認のものです。

    ●シューズ




    高重量ベンチプレスでは足の踏ん張りも非常に重要になってきます。ベンチプレス選手に人気の高いシューズはこのようなソールの薄いレスリングシューズなどになります。

    ▼関連記事

    トレーニングベルトの効果・巻き方・選び方|その他の筋トレグッズ・ギア類もご紹介

    ●マウスピース




    最大筋力を発揮するときには歯を食いしばるのが効果的ですが、奥歯に強い負荷がかかり歯をいためるリスクもあります。歯を守るためにも、高重量ベンチプレスではマウスピースの装着をおすすめします。

    ●漸増負荷バンド




    やや特殊な方法ですが、多くのベンチプレス選手がスティッキングポイント(挙上が止まる場所=肘関節が90度)での加速力をつけるためにトレーニングに取り入れているのが、このような漸増負荷バンドです。バーベル両端にバンドを結び、ベンチプレス台の下にバンドをくぐらせてセットします。バーベルを挙げれば挙げるほど負荷が増すので、加速力強化には最適な器具の一つです。

    ベンチプレスの効率を高めるトレーニンググッズは、まだまだあります。下記の記事に詳しくまとめましたので、是非ご参照ください。

    ▼関連記事

    【自宅筋トレにおすすめの器具グッズ類】ダンベル・ベンチ・懸垂台・ベルト・グローブ・ストラップなど

    ●さらに専門的なギアはこちら




    パワーベルト・リストラップ等でワンランク上のギアを使用したい方におすすめなのが、当ジム所属のベンチプレス選手も愛用している「武器屋」のオリジナルギア類です。下にリンクしたショップは、筆者の友人でもありベンチプレス日本記録保持者の方が運営しているショップになります。

    武器屋.net トレーニング用品セレクトショップ

    目次にもどる

    ■ベンチプレス100kg挙上のための3つのキーとは


    ●筋力・柔軟性・食事




    ずばり、①筋力、②柔軟性、③食事です。

    ①の筋力を向上させるためには、「筋量増加」「筋力向上」「神経系強化」の3つの要素があり、これを2ヶ月おきにローテーションして鍛えていきます。詳しくは、次の項目に記載します。

    ②の柔軟性は高いブリッジを組むために非常に重要です。ブリッジなしの場合と高いブリッジを組んだ場合のバーベルの挙上距離を大まかに表現すれば「倍は違う」ことになります。また、ブリッジを組むことにより、一番力の強い「下向きに押す」ポジションでベンチプレスを挙上することが可能になります。


    こちらは、日本記録を持つ有名選手の実際のベンチプレス選手権の動画です(一般公開されていたのでシェアさせていただきました)。いかに高いブリッジが大切か理解していただけると思います。

    ③の食事に関してはトレーニング以上に重要な要素で、これができていないと、ほぼ全く効果はでないと言えるでしょう。

    目次にもどる

    ■ベンチプレスの筋力向上プログラム




    まず、トレーニング頻度は週一回で十分です。むしろ、それ以上はオーバーワークになり、100kg到達が遅くなります。それ以外の日は背中や下半身のトレーニングをするとよいでしょう。

    ●「筋量増加期」10週間


    まず、筋力の土台となる絶対的な筋量を増やす時期です。

    基本的なメニューは
    ・1セット目 MAX重量の75~77.5%の重量×10レップ
    ・2セット目 MAX重量の80~82.5%の重量×8レップ
    ・3セット目 MAX重量の85~87.5%の重量×6レップ
    ・4セット目 MAX重量の 75~77.5 %の重量×10レップ
    ・5セット目 MAX重量の 80~82.5 %の重量×8レップ
    ・6セット目 MAX重量の 85~87.5 %の重量×6レップ

    です。

    重量設定に幅があるのは、レップ数を基準にメニューをこなすためです。10→8→6レップと確実に回数をこなせる重量設定にしてください。

    余力があれば、三角筋や上腕三頭筋の補助種目もとりいれてください。

    ●「筋力向上期」8週間


    10週間の筋量増加期のあとは、増えた筋肉の筋力を向上させる期間です。

    基本的なメニューは

    ・1セット目 MAX重量の80.0%の重量×8 レップ
    ・2セット目 MAX重量の85.0%の重量×6 レップ
    ・3セット目 MAX重量の90.0%の重量×4 レップ
    ・4セット目 MAX重量の80.0%の重量×7 レップ
    ・5セット目 MAX重量の85.0%の重量×5 レップ
    ・6セット目 MAX重量の90.0%の重量×3 レップ

    です。

    この期間はあくまで重量設定した重さを規定のレップ数こなすようにしてください。無理な場合は補助をつけてレップ数をこなすとよいでしょう。

    かなりトレーニング強度が上がってきますので、三角筋や上腕三頭筋の補助種目は少なく抑えましょう。オーバーワークになりそうな場合は補助種目は行う必要はありません。

    ●「神経系強化期」6週間


    筋量が増加しその筋力が向上したら、それを効果的にベンチプレス挙上に使うために神経系の強化を行います。

    この期間は、ベンチプレス選手が試合にむけて身体を「一発モード」にするためのピーキングと同様のメニュー行います。

    基本的なメニューは

    ・第1週 MAX重量の82.5~87.5%で6レップ×3セット
    ・第2週 MAX重量の82.5~87.5%で6レップ×3セット
    ・第3週 MAX重量の87.5~92.5%で4レップ×3セット
    ・第4週 MAX重量の87.5~92.5%で4レップ×3セット
    ・第5週 MAX重量の92.5~97.5%で2レップ×3セット
    ・第6週 MAX重量挑戦

    です。

    この期間も重量設定に幅がありますが、これは規定のレップ数をこなすことを目標にしているからです。

    この期間は、筋肉だけでなく靭帯や関節にも高強度の負荷がかかりますので、補助種目は一切行わないでください。たとえ、筋肉に刺激が足りなく感じてもです。

    以上の3種類のメニュープログラム10+8+6=24週を1ターンとして繰り返していきます。

    目次にもどる

    ■ブリッジのための柔軟性向上メニュー




    ベンチプレスのために柔軟性が必要な部位は、あえて限定的に述べると「肩関節周辺」と「股関節周辺」です。

    肩関節の柔軟性は、できる限り肩甲骨を寄せて胸の高さを出しつつも、持っている筋力を100%発揮するために必要です。

    また、股関節周辺の柔軟性は、高いブリッジを組みつつも確実に脚を踏ん張るために欠かせません。


    基本的な肩関節周辺の柔軟の動画です。


    基本的な股関節周辺の柔軟の動画です。

    柔軟性は日々の努力の蓄積です。また、柔軟を行わないと、すぐに柔軟性は失われていきます。目的意識を持ち、必ず毎日行ってください。

    目次にもどる

    ■ベンチプレスに効果的な3つのダンベル補助種目


    ●ダンベルプレス・リアラテラルライズ・ダンベルフライ


    Dumbbell-bench-press-2-horz_201608130646340ef.jpg


    ベンチプレスの挙上重量を向上させるために効果的な補助種目をダンベルトレーニングから3種目厳選してご紹介します。

    ダンベルは稼動範囲がバーベルに比べて広いので、ベンチプレスに重要な大胸筋の最大伸展ポジションでの筋力を鍛えることができます。また、バーベルでは再現不可能な軌道でトレーニングできることも大きなメリットです。

    ベンチプレスに効果的なダンベルトレーニングは大胸筋を最大伸展ポジションで鍛えることのできるダンベルプレスとダンベルフライ、ベンチプレス動作の安定に重要な背面を効率的に鍛えることのできるダンベルリアラテラルライズです。それらの種目のやり方やポイントについては下記の記事に詳しくまとめました。

    ▼関連記事

    【ベンチプレスの補助筋トレ】挙上重量の向上に効果の高い3つのダンベルを種目を解説

    目次にもどる

    ■食事やサプリメントにも細心の注意を




    いくらトレーニングや柔軟を頑張っても、基本的な食事を摂っていなければ成果はでません。以下に筋トレと食事やサプリメントに関する詳細な記事群をリンクしますので、ご参照ください。

    目次にもどる

    ●筋トレと食事に関して詳細に解説した記事


    【筋トレ食事メニュー最新版】摂取タイミング・食事制限と増量期・具体的レシピなど全解説

    ●筋トレ効果を高める三大サプリメントの使い方


    【筋トレサプリ25選】プロテイン・BCAA・クレアチンの効果的な摂取方法

    ●当ジム推奨プロテインと最安値での購入方法


    【ビーレジェンドプロテイン】風味別感想とネットの口コミ評価および最安値購入方法

    目次にもどる

    ■ベンチプレス120kgへの道のり


    ●トレーニングメニュー・フォーム・食事サプリをさらに厳密にすることで達成可能


    air-985548_960_720.jpg

    ベンチプレス100kgを達成した後に、次の壁となるのが120kgの挙上です。しかしながら、100kgの壁よりは120kgの壁のほうがある意味越えやすいといえるでしょう。

    ベンチプレス120kgの壁に挑戦するのは、ベンチプレス100kgを挙上するために何年にもわたり、計画的・科学的トレーニングメニューを実践するだけでなく、フォームの研究改善、食事やサプリメントなどの適正な摂取といったことを継続努力した人です。

    その達成は継続努力の延長線上にあると言えるでしょう。換算表によると、ベンチプレス120kgを挙上するためには100kgを8~9回挙上しなくてはいけません。しかし、0回ではなく、1回挙上できるものは、かならず複数回挙上できるようになり、やがては10回近く挙上することができます。

    目次にもどる

    ■ベンチプレスで多発する肩の痛み


    ●その原因と対処方法・予防方法


    ベンチプレスのトレーニングで多発する肩の痛みは、主に肩甲骨の寄せ方やフォームの悪さに起因しています。その対処方法や肩の痛みを予防するための肩関節周辺インナーマッスル=ローテーターカフ(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)のトレーニング方法を詳しく解説したものが下記の記事です。

    ▼関連記事

    【ベンチプレスと肩の痛み】その原因と対処法|肩甲骨の寄せ方やローテーターカフの鍛え方

    目次にもどる

    ■ベンチプレスの種類と効果のある部位


    Bench-press-2-horz.jpg


    ベンチプレスには、本記事で解説してきた「ノーマルバーベルベンチプレス」のほかにも数多くのバリエーション・種類があり、それぞれに効果のある筋肉部位も異なります。

    ●インクラインベンチプレス




    インクラインベンチプレスはインクラインベントを使用して行うベンチプレスで、斜め上方向へバーベルを押し上げる軌道になります。このため、大胸筋上部と三角筋に特に効果があります。

    ●デクラインベンチプレス




    デクラインベンチプレスはインクラインベンチプレスとは逆に、斜め下方向へバーベルを押し上げる軌道になります。このため、大胸筋下部に特に効果があります。

    ●ナローグリップベンチプレス




    手幅をせばめて行うナローグリップベンチプレスは、大胸筋内側を中心として上腕三頭筋にも効果のある種目です。

    ●ワイドグリップベンチプレス




    手幅を広くとって行うワイドグリップベンチプレスは、大胸筋が最大伸展した状態での筋力が鍛えられるので、ノーマルベンチプレスでの挙上重量向上にとても効果的な種目です。

    ●足上げベンチプレス&フロアーバーベルプレス




    ブリッジができない状態でベンチプレス動作を行う足上げベンチプレス&フロアーバーベルプレスでは、高重量ベンチプレスに必要な大胸筋・三角筋・上腕三頭筋の基礎筋力を養うことができます。

    ●各ベンチプレスの模範動画はこちら


    この項目でご紹介した各ベンチプレスのバリエーションについて、動画をまじえて詳細に解説した記事が下記のものです。ぜひ、ご参照ください。

    【ベンチプレスの種類】バリエーションによる効果のある部位の違いを解説

    目次にもどる

    ■家庭用ベンチプレス台の比較考察


    05081605_4fa8c5a705c6f.jpg
    マーシャルワールド公式ホームページ

    家庭用のベンチプレス台には「ナロータイプ」「ワイドタイプ」「スタイリッシュタイプ」の3種類があり、それぞれの概要は以下の通りです。

    ●ナロータイプ


    もっともリーズナブルなタイプで、グリップ幅も十分にとれますが、構造上あまり安定性はよくありません。

    ●ワイドタイプ


    ベンチプレス競技のグリップ幅81cmをクリアしたタイプで作りも頑丈ですが、3タイプ中で最も高価になります。

    ●スタイリッシュタイプ


    安定性・耐久性とも家庭用として問題ありませんが、ベンチプレス競技の規定グリップ幅を確保することはできません。

    詳しくは、下記の記事にベンチプレス台の画像や価格を含めて比較考察・解説しています。

    ▼関連記事

    【家庭用ベンチプレス台】各タイプ・機種の実際の使用感と安心できる耐荷重量

    ▼この記事を読んだ人におすすめの記事

    【ベンチプレス初心者&女性版】適切な重さと回数の決め方・基本的なフォームとやり方

    【デッドリフト完全版】効果的な正しいフォーム・グリップ・種類|平均重量や世界記録も紹介

    【バーベル筋トレ完全版】筋トレBIG3(ベンチプレス・デッドリフト・スクワット)と全身の部位ごとの各種目紹介

    ▼筋トレの全てはこちら


    20160221172218703_2016111806301444f.jpg

    【筋トレメニュー完全版】効果確実な鍛え方と一週間の組み方をトレーナーが例示|自宅からジムまで